健康相談掲示板 986437

 「健康相談掲示板」
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㏚:内科胃カメラ大牟田


顕微鏡的大腸炎の検査に関して

1:ちゃむ :

2011/01/30 (Sun) 22:16:47

顕微鏡的大腸炎に関してお伺いします。
現在発症から2年半、1日30回位の水下痢と嘔吐で、一番状態が悪い時には48kg
あった体重が31kgまで減少し、当時の主治医には「原因不明で、現代医学では
手の施しようがない」との診断を受けました。
やっと4ヶ月前に他の病院を紹介され「全身性エリテマトーデス及び顕微鏡的大腸炎
の合併症」と判明し、治療が開始されました。
プレドニン60mg/日から開始し、現在は20mgまで減薬されました。
今の症状は1日平均10回程度の水下痢です。治療開始前は1日中のたうちまわる様な
苦痛がありましたが、現在は通常の下痢の際の痛み程度に軽減されています。
この病気の治療期間はどの程度掛かるのでしょう?現在の主治医にも伺いましたが、
病例が少なく何とも言えないが時間が掛かる事は覚悟して欲しいとの返答でした。
1例でも良いので、どの程度の症状の人がどの位の治療期間で治癒(寛解)したか、
教えて頂きたくお願い申し上げます。
また、この病気の検査に関しましてご教授願います。
大腸の病理検査を行うという事までは分かりましたが、何か特殊な依頼の仕方をしないと
出て来ないのでしょうか?
どの様な所見だと顕微鏡的大腸炎という事になるのでしょうか?
2:A :

2011/01/31 (Mon) 01:40:17

顕微鏡的大腸炎のことだけで考えると・・・
顕微鏡的大腸炎は大腸の組織をとって顕微鏡で観察した時に、大腸の粘膜内リンパ球(白血球の一種)の蓄積があるリンパ球浸潤大腸炎(lymphocytic colitis)と、コラーゲンの層の幅が増大しているコラーゲン層形成大腸炎(collagenous colitis)があります。どちらも生検をして顕微鏡で詳しく観察しないと診断がつかないため、一般的な大腸検査では見逃されているケースも存在していると考えます。
一部の専門家は、リンパ球性大腸炎、コラーゲン性大腸炎は同じ病気のさまざまな段階を表していると信じています。
治療の目標は、症状の軽減することであり、食事療法、アミノサリチル酸や経口ステロイドでの治療が行われています。

ちゃむさんは全身性エリテマトーデスと顕微鏡的大腸炎の合併とのことで、症例が少なく、治療法が確立していない状態です。
全身性エリテマトーデスは全身のさまざまな場所に、多彩な症状を引き起こす病気です。その原因は、わかっていませんが、免疫の異常が病気の成り立ちに重要な役割を果たしていると考えられています。
全身性エリテマトーデスが主な病態であり、その合併症として顕微鏡的大腸炎があると考えるのが妥当と考えると、治療はステロイド剤、免疫抑制剤が中心になるのではないでしょうか。治療期間は個人差があり、なんともいえませんが、病状からさっすると「ある程度の期間が必要でしょう」としかいえません。症状が改善すると良いですね。
3:ちゃむ :

2011/01/31 (Mon) 21:41:03

早々にありがとうございます。
ちなみに…生検(大腸粘膜)で「粘膜固有層のリンパ球湿潤が全体的に認められる」
「上皮に特に障害像を認めない」の所見は、リンパ球湿潤大腸炎という事でしょうか?

以下は質問ではなく現状の説明です。

現在食事療法も行っています。低脂肪食(1日20g制限)・禁乳製品・禁カフェイン
です。炭水化物・糖質・塩分は今の所制限無しで「低脂肪でありながら高カロリー」の
食事が目標です。
一時期よりは増えましたがまだ体重がかなり少ないので、こんな妙な目標になっています。
ステロイド服用中なので「カルシウム摂取」及び「糖尿病注意!」も指導されています。
副作用なのか病気の症状なのかは不明ですが、治療開始より血圧上昇しておりまして、
健康時はどちらかというと低め(100/60前後)だったのが、現在は140/90前後
になってきています。
上記のため指導とは別に、塩分摂取量も気になり何を食べて良いのか分からなくなり、
また、食後は必ずお腹がおかしくなるので、食べたくないとも思うのですが、1食でも
抜くと以前の「食べられない・飲めない」の状態に逆戻りするかも?と怖くなり、空腹・
満腹・食欲に関係なく脅迫観念的に決めた時間になったらとにかく食べる。「食べる」と
「排泄する」が現在の生活全てという毎日です。
4:A :

2011/02/01 (Tue) 23:53:02

顕微鏡的大腸炎の診断には臨床症状と病理組織学的な診断基準の両方が必要です。慢性の持続性、あるいは間欠性の水様下痢が少なくとも1カ月以上持続しており、腸粘膜は肉眼的に正常か、少なくとも軽度の異常所見(発赤、浮腫)ということ。
また病理学的には粘膜固有層に慢性炎症細胞浸潤(形質細胞、好酸球、リンパ球)、上皮間リンパ球数の増加、表層上皮の障害などを認める。コラーゲン層形成大腸炎は厚い膠原線維束を有することが特徴。
リンパ球浸潤大腸炎では上皮間リンパ球の顕著な増加を認めることが特徴である。(Am J Gastroenterol102;324-330,2007))

欧米では顕微鏡的大腸炎の歴史は古いのですが、本邦でのリンパ球浸潤大腸炎の報告はほとんどない状態。
いずれにせよ消化管を専門とした病理医により診断されるかなり専門的な疾患であり、病理医でない臨床医は病理医の診断結果により診断することとなります。
診断されているのであれば専門の先生がみられており、間違いはないと思います。
5:ちゃむ :

2011/02/02 (Wed) 22:02:23

ご回答ありがとうございます。
実は、元々、大きな総合病院の消化器科に掛かっていて、そこでは「原因不明で現代医学
では治癒不能」「持続点滴で体調改善を図るのが現実的な選択肢(「自宅介護みたいな感じ」
との説明)」「精神的な問題ではないか」(担当医の言い方ですと、過敏性腸症候群と
判断していた模様)との診断で、無為に2年症状に苦しんだ後、膠原病の専門医にやっと
病因を見つけて貰ったのです。

後に元の病院で聞いた所、大腸の生険はしているし、抗核抗体の検査もしていて、当時
1280という高値が出ていたのですが「特に問題は無い。高値でも病気とは限らない」
との説明でした。

しかし、今の病院では初診の問診時点で「検査をしないと何とも言えないが、心当たり
はある」との事で血液検査を行い、抗核抗体検査で680の数字が出た時点で「とにかく
すぐにSLEの治療を始めなくてはならない。まだ検査をしていないから下痢症状の方の
原因は確定できないが、稀に消化器に症状が出る場合もある。SLEの治療を始めれば
下痢も改善してくる可能性が高い」との事で緊急入院しました。
その後の大腸生険で「顕微鏡的大腸炎」である事もはっきりしました。

何故同じ検査を行い、片方では「現代医学では原因不明」で片方では検査結果が出た途端
病因が判明したのか…訳が分からなくなっているのです。消化器科専門医であればSLE
との関連はともかく、どうして顕微鏡的大腸炎が見つけられなかったのでしょう?
お手数ですが、お思いの所ございましたら続けてご教授願います。
6:A :

2011/02/03 (Thu) 00:39:42

顕微鏡的大腸炎に関して再度説明させていただくと、本邦での顕微鏡的大腸炎という疾患概念は新しいものであり、一般的に浸透していないのが現状ではないかと思います。
以前は消化器内視鏡専門医でも大腸内視鏡で粘膜面に異常がないのであれば普通は生検などしませんでした。
器質的疾患がないのであれば、腸管の動きの問題であり過敏性腸症候群疑いとして治療をしていました。
顕微鏡的大腸炎は数年前から徐々に注目されてきており、学会などの発表も行われています。
最近では下痢の持続する患者は腸管粘膜に異常所見がなくても組織検査をするようになりましたが、消化器内科医でも消化器内視鏡専門医でないと顕微鏡的大腸炎の認知度は低いと思います。
ということで以前はみつからないのが当たり前の疾患であった経緯があり、ここ数年の間で認知度が上昇してきて新たに発見されたと考えるのが妥当ではないでしょうか。
「2年症状に苦しんだ」のは大変であったと思いますが、以前の主治医に対して疑問を持つことよりも、現在の主治医の先生とよく治療について相談をして治療に専念することをお勧めします。
7:ちゃむ :

2011/02/03 (Thu) 15:31:41

早々のご回答ありがとうございます。
始めの2行がすべてを語っているのだろうと思います。

ここから愚痴になりますが…
以前の主治医に対する疑問(と怒り…でしょうか)が現在の私を支えております。
2年間「明日こそは息が止まって下さい。ぐっすり眠れてそのまま逝けたら最高
の幸せです」と毎日願っておりました。
常にどこかが痛い・苦しい・動けない・眠れないが続き、それをどう訴えても症状
の軽減が与えられず、ただ1日過ぎる毎に「1日乗り越した」と感じるだけの日々
でした。治療が始まり、のたうつ痛みから「今日は少し痛む」「不快」程度の症状
へと軽減した時「最後こんなに楽にしてくれてありがとう。もう十分です。」と今の
主治医に申し上げました。この言葉がその時の私には自然な感情の発露だったのです。

精神的に大分おかしくなっている自覚があります。
怒りにしろ疑問にしろ、何かに執着していないといられないのです。

トイレに行こうと立ち上がりそのまま脳貧血を起こして、下痢便が排泄されている
のに止められない。意識が戻ってから這い蹲る様にして何とか後始末をする。
家人にこの様な姿を見せたくないとの思いから、一番衰弱していた時でもトイレだけ
は自力で行っていました。失禁を起こしていた事は今でも家人は知りません。
情けないとも悔しいとも感じませんでした。ほぼ全てに対して無感覚状態でした。

今やっと怒りや憤りを感じられる様になったのです。(ちなみに、笑う事も2年
無かったので、笑う事が下手になりました。話す事も同様です)
治療に専念せよとのアドバイス有り難く頂戴致します。が、疑問と怒りの消化は
とりあえず自分が納得するまで調べてみようと思います。
度々の質問に丁寧にお答え下さり誠にありがとうございました。






8:くろ :

2011/11/01 (Tue) 00:10:29

私はこの10年ほど大学病院で過敏性腸症候群と診断され治療を受けていました。
しかし医師の処方する薬では症状が治まらない事が多発して来た為に、
血縁家族に潰瘍性大腸炎が居る事から、大腸ファイバーを受けました。
検査では潰瘍性大腸炎は見られず、内視鏡医師の判断から症状で何かがおかしいと、
念のためと顕微鏡検査も受けました。その念の為の検査の結果がまさかのコラーゲン大腸炎でした。
今までの10年は何だったのか?症状の悪化と共に、この病気にかかったのか原因も時期も分かりません。
この病気に関して大学病院の主治医ですら首をかしげています。
論文状では色々書かれているけれど治った例を効いた事が無いので、
治せる方法があるなら僕が教えて欲しいと言われています。そう言われると患者の私は言葉がありません。
現在、直腸に痛みを感じるのが何より1番辛いので、痛み止めがほとんど効かなくなった為に、
リリカ7.5mgと言う薬を服用していますが、効いた様な気がしたのは2ヶ月にも満たしません。
現在は医師の論文からの判断から、実験状態で効きそうな薬を順番に試して行っている状態です。
結果、私の主治医にも通う大学病院にも、この症例患者は居ないからと言うのが医者の説明です。
ネットで調べた所、この病気にかかり完治した例が4例見つかりましたが、
4例とも胃散を押さえる薬であるタケプロンの服用中止でcollagenous colitisは無くなり、
通院すらしなくなり完治したと医師は判断していると担当した医師からお聞きしました。
同じく胃散を押さえるパリエットでも同様の結果が見られるそうです。
私はどちらにも当てはまらず、症状では下痢も辛いですが腸に走る痛みが1番辛いです。
食事制限は原則は外食を控えざるおえません。
油物はゼロに近い状態で、刺激物は一切無し、減塩、生もの抜き(例;生卵など)、
乳製品と冷えたものも控える様に徹底での食事をしております。
医師に指導された咀嚼もしておりますが、症状は改善されずソノママと言った感じです。
体重の減少はゆっくりですが、体内に栄養分が吸収が出来ない為に徐々に起きて来ています。
その他トイレの場所が気になり体調が悪いと電車に乗れないなど、細かな問題も出て来ています。
わたくしも完治出来る事を諦めず症状緩和を目指して治せる医師を探し頑張りますので、
ちゃむさんの症状が少しでも早くに軽減されます事をお祈りしております。

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